予防接種
当院で行っている予防接種
当院では、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、そして帯状疱疹ワクチンなどの予防接種を行っています。接種をご希望される場合には、お電話でお問い合わせください。
予防接種とは
病原菌を弱毒化させるなどしたワクチンを接種することで身体に抗体を作り、その病気にかかりにくくします。また、もしその病気になってしまっても重症化しにくくなり、軽くすむようにします。
ワクチンの効果とメカニズム
ワクチンは、細菌やウイルスの病原性を弱める、あるいは無毒化して作られています。こうしたワクチンを接種することで、たんぱく分子でできた抗体が安全に作られます。抗体ができてからその病気の病原菌が侵入してくると、抗体が病原菌と結合して排除します。ワクチン接種はこうしたメカニズムで感染しにくい状態や、重症化を防ぐ効果を発揮します。
ワクチン接種で特に高い効果を期待できるのは免疫力が低くて感染症が重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある方です。また接種を受ける人が増えると、その感染症の流行拡大を阻止できます。個人の健康のためだけではなく、公衆衛生という観点からも、ワクチン接種は社会のためにも有益なのです。
インフルエンザワクチン
例年の接種の開始は10月上旬で、翌年1月中までは接種が可能です。ただし、流行する期間をカバーできるように接種を受けるベストタイミングは、11月中です。ワクチンの効果は接種後、2週間程度経過してから現れます。そしてその効果は5ヶ月程度持続します。例年、インフルエンザの流行は12月~3月ですから、その時期を効果的にカバーするためには、11月中ごろから下旬までに接種を受けるようおすすめしています。
インフルエンザはほとんどの場合、毎年異なるタイプが流行して、性質が異なります。ワクチンはタイプや性質を予想して作られていますし、効果の持続は5ヶ月程度ですから、毎年受ける必要があります。
なお、高齢者を対象としたインフルエンザ予防接種に関しては、予防接種法によって定期接種として公費助成を受けることが可能ですから、対象になる方はお住まいの自治体の情報を確認してください。
肺炎球菌ワクチン
肺炎を起こす病原体にはさまざまなものがありますが、病原性が強くて重症化しやすく、死亡原因として上位にあるのは肺炎球菌によるものです。重症化するだけでなく、髄膜炎や中耳炎などの原因となるケースもあるため注意が必要です。肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌に感染しにくくなって、感染した場合も重症化しにくくなりますし、髄膜炎などの予防にも役立ちます。肺炎球菌ワクチンは、その効果が少なくとも5年間は持続するとされているため、毎年接種を受ける必要はありません。
なお、高齢者や基礎疾患がある場合には、インフルエンザから肺炎球菌を起こして重症化するケースが珍しくないため、両方の予防接種を受けるようにおすすめしています。
接種対象者
65歳以上の方
※効果が5年間持続するため、定期接種の対象となる方は、生年月日により毎年変わります。
なお、64歳以下で下記の条件に当てはまる方も対象になります
- 慢性の呼吸器疾患(喘息、COPD、気管支拡張症など)
- 糖尿病
- 慢性心不全
- 慢性肝疾患
- 養護老人ホームや長期療養施設などの居住者
- 白血病、慢性腎不全などで長期免疫療法を受けている人
※高齢者を対象とした成人用肺炎球菌ワクチンは、予防接種法による定期接種ですから、対象の方は公費助成を受けることができます。対象期間内に自治体の契約医療機関や保健所で接種を受ける必要があるなどの条件があります。また定期接種の対象者は生年月日によって毎年変わります。くわしい条件は、お住まいの自治体でご確認ください。