※物忘れ外来は第一・第三土曜のみとなります。
こんな症状があったらご相談ください
- 人やものの名前が思いだせない
- 置き忘れ、しまい忘れが増えた
- やりかけて放置してしまうことがある
- 同じことを何度も繰り返し聞いてしまう
- 食事したことを忘れる
- 知っている場所のはずなのに帰り道がわからなくなったことがある
- 感情の起伏が激しくなった
- 前は熱中した趣味が楽しくない、意欲がない、
- 適切な判断ができない
ちょっとしたことを思いだせない度忘れは年齢にかかわらずありますが、上記のようなことが目立ってきたら認知症の初期症状かもしれません。認知症かもしれないと考えるだけでがっかりしてしまう方もいらっしゃいますが、早期に発見できれば進行を遅くすることができますし、適切なサポートを受けて快適な自立生活をできるだけ長く続けることも可能になります。周囲が早めに理解することで思わぬ事故やトラブルを防ぐことにもつながります。
認知症は、脳血管の微細な血管の狭窄や閉塞によって起こっていることもありますし、その場合には適切な治療を受けることで回復が見込めるケースもあります。また脳血管障害による認知症を早期に発見したことにより、重篤な脳卒中を起こさないよう効果的な予防につなげられる可能性もあります。
本人に自覚がない場合でも、周囲から上記のような症状の指摘を受けるようでしたらお気軽にご相談ください。また、ご家族が気付いてご本人にお話される際には、悪化させないでいい状態を長く保つための受診であることを配慮しながら伝えて受診を促すようにしてください。
認知症の種類
一般的に広く知られているアルツハイマー型認知症以外にも、脳血管障害によって起こっている脳血管型認知症があります。認知症全体の80%は、アルツハイマー型認知症と脳血管型認知症です。他に、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります。
アルツハイマー型認知症
男性より女性の方が発症しやすい傾向があるとされています。進行すると認知機能が徐々に低下していきます。
原因
脳が萎縮していく病気です。短期記憶を司る海馬周辺から萎縮がはじまって、やがて脳全体に萎縮が及びます。
主な症状
- 人やものの名前が思いだせない、間違える
- 現在の時間や居場所がわからなくなる
- 同じことを何度も繰り返し聞いてしまう
- 知っている場所のはずなのに帰り道がわからなくなる
- 徘徊
- 妄想を起こす
脳血管型認知症
脳出血や脳梗塞といった脳血管障害で起こります。損傷を受けた場所によって、現れる機能障害の内容が変わります。脳血管障害は放置していると再発を繰り返して、認知機能が階段状に低下していきます。
原因
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など、脳血管の破裂や詰まりなどの血行障害を起こして発症します。
症状
- もの忘れ
- 人やものの名前が思いだせない、間違える
- 現在の時間や居場所がわからなくなる
- 運動障害、知覚麻痺、言語障害
- 計画できない、計画通りに進められない
- 感情の起伏が激しくなる
早期発見・早期治療によりQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守りましょう
リスクが上昇しはじめる年代になったら、まだ自覚症状のない段階で定期的な認知症検査を受けることで早期発見が可能です。早期発見できればQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守りながらよい状態を長く保ち、自立した生活を送れる可能性が高まります。お気軽にご相談ください。